====== FreeBSD 12でRAID-Zのvdev拡張が出来るようになるかもしれない ====== Twitterを眺めてたら「ZFS RAIDZ expansion」なるパワーワードが目に飛び込んできた。 調べたところ[[http://open-zfs.org/wiki/OpenZFS_Developer_Summit_2017|OpenZFS Developer Summit 2017]]で発表された機能で、その名の通りRAID-Zプールの構成を後から拡張できる機能のようだ。我らがFreeBSD Foundationからも[[https://www.freebsdfoundation.org/blog/openzfs-raid-z-online-expansion-project-announcement/|声明]]が出ていた。Delphixとの協業のようで。 ご存知の通り、現在のRAID-Zでは後からプールのvdev構成を変更することが出来ない。この制約のため、例えばHDD×3本でRAID-Zプールを作ったが最後、容量が足りなくなったからといって、後からHDDを1本追加してHDD×4本構成にするといったことが不可能なのだ。容量を増やしたければ、vdevの構成HDDを大容量のものに入れ替えるか、別のvdevを追加するか(先の例で言えばHDD×3本のRAID-Zセットを追加してRAID-Zのストライピングにする)しかない。だがしかーし、RAID-Z expansionが実装されれば、これまで不可能だった直感的なプール拡張が出来るようになる。ZFSが今以上に使いやすくなること間違い無し! 声明によれば”FreeBSD 12.0で利用可能になるだろう”//(RAID-Z expansion is expected to become available in FreeBSD 12.0.)//とのこと。”expect”は7割くらいの確度だから実現性は結構高い。OpenZFSとしての実装になるようなので、実現の暁には多くの環境に恩恵があるだろう。FreeBSDのみならずZFS界隈にとって、なかなかインパクトのあるニュースではなかろうか。 現時点でFreeBSD 12のリリーススケジュールは未定だけど、とにかく楽しみな機能ですわー。 OpenZFS Developer Summit関連ついでに、ZFSをWindowsに移植するプロジェクト[[https://github.com/lundman/ZFSin|ZFSin]]の存在も知った。マイルストンを見るに殆どの機能が実装されており、問題なく動きそうな雰囲気…!これも胸熱……!! ===== 参考サイト ===== * [[http://open-zfs.org/wiki/OpenZFS_Developer_Summit_2017|OpenZFS Developer Summit 2017]] * [[https://www.freebsdfoundation.org/blog/openzfs-raid-z-online-expansion-project-announcement/|OpenZFS RAID-Z Online Expansion Project Announcement | FreeBSD Foundation]] * [[https://github.com/lundman/ZFSin|GitHub - lundman/ZFSin: OpenZFS ports]]