FreeBSD 12でRAID-Zのvdev拡張が出来るようになるかもしれない

Twitterを眺めてたら「ZFS RAIDZ expansion」なるパワーワードが目に飛び込んできた。

調べたところOpenZFS Developer Summit 2017で発表された機能で、その名の通りRAID-Zプールの構成を後から拡張できる機能のようだ。我らがFreeBSD Foundationからも声明が出ていた。Delphixとの協業のようで。

ご存知の通り、現在のRAID-Zでは後からプールのvdev構成を変更することが出来ない。この制約のため、例えばHDD×3本でRAID-Zプールを作ったが最後、容量が足りなくなったからといって、後からHDDを1本追加してHDD×4本構成にするといったことが不可能なのだ。容量を増やしたければ、vdevの構成HDDを大容量のものに入れ替えるか、別のvdevを追加するか(先の例で言えばHDD×3本のRAID-Zセットを追加してRAID-Zのストライピングにする)しかない。だがしかーし、RAID-Z expansionが実装されれば、これまで不可能だった直感的なプール拡張が出来るようになる。ZFSが今以上に使いやすくなること間違い無し!

声明によれば”FreeBSD 12.0で利用可能になるだろう”(RAID-Z expansion is expected to become available in FreeBSD 12.0.)とのこと。”expect”は7割くらいの確度だから実現性は結構高い。OpenZFSとしての実装になるようなので、実現の暁には多くの環境に恩恵があるだろう。FreeBSDのみならずZFS界隈にとって、なかなかインパクトのあるニュースではなかろうか。

現時点でFreeBSD 12のリリーススケジュールは未定だけど、とにかく楽しみな機能ですわー。

OpenZFS Developer Summit関連ついでに、ZFSをWindowsに移植するプロジェクトZFSinの存在も知った。マイルストンを見るに殆どの機能が実装されており、問題なく動きそうな雰囲気…!これも胸熱……!!




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  • 最終更新: 2017-12-13 17:45
  • by Decomo