====== デュアルXeon E5 v3からシングルE5 v4にして30W削減 ====== 消費電力削減のため[[2021-03-06|メインPCと家鯖を仮想化で統合]]してから半年、当初の目論見ほどには電気代が安くなっていない今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。 消費電力が下がらないことに業を煮やした私は、更なる節電のためにX10DRiとデュアルXeon E5-2673v3の組み合わせから、X10SRL-FとシングルXeon E5-2680v4に変更するという暴挙に出ました。CPU1個分のベース電力が削減できるだろう、Broadwell-EPのHWP (Hardware P-states)でv3より省エネだろうという皮算用をもとに…。 **(2022-01-11 追記)** 壮大な勘違いをしていた。Broadwell-EPで追加されたのは、HWPM (HardWare controlled Power Management)であって、HWPとは別物だった。一応、HWPの初期実装は入ってるようだが、一部機能がなくintel_pstateドライバはHWPを使わないっぽい。 ついでに、タイトルの30W削減というのは、cpupowerで性能バイアスを15(最も省エネ)とした時の最大値で、ここまでやると操作感が明らかにもたつく。現実的には15~20W程度の削減という具合。 X10DRiにE5 v4を1つだけ載せればいいのでは?と思われるかもしれないが、PCIeスロット数の関係で叶わぬ願いだったのさ。X10世代のデュアルソケットマザーにはPCIeスロットが6本載っているものの、ソケット毎に3本ずつという割り当てで、しかもCPU1側はPCIe x16が1本のうえGPUを差すと直下のPCIe x8が隠れて実質2本しか使えない極悪配置なのである。 どうせマザボも変えるならWindows 11を見据えてSkylake-SPにしてしまうのも手だったけど、多コアのやつはまだちょーっち高いなぁって。 そういうわけで、メインマシン兼鯖の構成と消費電力は下表のようになった。 ^ ^ 変更前 ^ 変更後 ^ ^ M/B | X10DRi | X10SRL | ^ CPU1 | Xeon E5-2673v3 | Xeon E5-2680v4 | ^ CPU2 | Xeon E5-2673v3 | - | ^ RAM | DDR4 RDIMM 32GB × 6 || ^ GPU | GeForce GTX 1650 D6 || ^ NIC | ConnectX-3 EN Pro || ^ PCIe | USB 3.2 (ASM3142) || ^ ::: | PM963 1.92TB × 2 || ^ HDD | ST10000NM0096 × 5 || ^ ::: | MAL38000NS-T72 || ^ アイドル時 \\ 消費電力 | 130W | 105W | 25W程度の削減となったが、100W切りは達成ならず。瞬間値なら98W程度を確認するも、まぁ殆どの場合100~105Wをうろうろしてる感じ。 DDR4メモリの消費電力は[[https://www.crucial.jp/support/articles-faq-memory/how-much-power-does-memory-use|8GBあたり3W程度]]ということで、DDR4 RDIMM 32GB×2枚を取り外して24Wの節約だぜ!?と試してみたら、せいぜい5W程度しか変わらなかった…。それも明確に下がったわけではなく、なんとなーく下振れしてるかなー?という程度。10W削れるならともかく、これならメモリ+64GBの恩恵を受けた方がいいかなと。 これ以上の消費電力削減は無理な予感だなー。CPUやメモリの電圧弄れば違うだろうけど、お堅いM/Bなので設定できるはずもなく。HDDが5W/台で6台載ってるのが最大のネックなんだよなー。 X10SRL-FのPCIe x16スロットは、マニュアル上はx8動作ということになっているが、BIOSの設定でx16動作に変更することができた。この場合、同じPCIeリンクを共有するPCIe x8スロットは当然だけど使えなくなる。PCIeバイファケーションの設定が全パターン(x16, x8x8, x8x4x4, x4x4x8, x4x4x4x4)選べるのは、さすがSupermicroといった感じ。