このページの翻訳:
ソースの表示
最近の変更サイトマップ

メモリ16GBは人権の今、ZFSの重複排除(dedup)を解禁する

ZFSは2010年頃のPool Version 21で重複排除機能(dedup)を備えたが、本機能の使用は長らく禁忌とされてきた。というのも、Chr〇meも真っ青のレベルでメモリを馬鹿食いするからだ。ZFSの他の機能同様、dedupも有効にした後の書き込みから機能するため、当初は問題なく動いてるように見える。が、徐々にメモリが使われて行き「なんか重いなぁ…」と気付いた時には既に遅し、メモリが枯渇しているのである。慌ててdedup=offにしても、既に重複排除された分は効き続けるため、メモリは減ったままというオマケ付き。dedup地獄から抜け出すには、メモリを増設するかスワップを大量に割り当て、既存の重複排除が解除されるのをひたすら耐えるしかない。

そんな訳でdedupの実用は難しかったのだけども、メモリ16GBは人権宣言から1年、フッ化水素騒動も何のその、メモリ価格は下落を続け個人でメモリ1TBも現実的となってきた昨今、そろそろdedupを解禁しても良いのではないか。

FreeBSD Mastery: ZFSによると、dedupはデータ1TBあたり概ね5GBのメモリを消費するそうだ。うちの自宅サーバはメモリ64GBでメインのプールは8TBなので、dedupを有効にしてもお釣りがくる計算だ。ならば人柱よろしくdedupっちゃおうじゃないの。ちなみに、同書にはdedupメモリ消費量のより詳しい見積もり方法が書いてある。気になる人は買って読んでください。

dedupを有効にするプールzhomeは以下のような感じ。8TBのHDDを2本(ada5とada6)のミラー構成としている。改めてみるとファイルシステム名のつけ方が酷いな…。

$ zpool status zhome
  pool: zhome
 state: ONLINE
  scan: scrub repaired 0 in 0 days 02:21:29 with 0 errors on Thu Oct 24 11:57:54 2019
config:

        NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
        zhome       ONLINE       0     0     0
          mirror-0  ONLINE       0     0     0
            ada5p1  ONLINE       0     0     0
            ada6p1  ONLINE       0     0     0
        logs
          mirror-1  ONLINE       0     0     0
            nvd0p3  ONLINE       0     0     0
            nvd1p3  ONLINE       0     0     0
        cache
          nvd0p7    ONLINE       0     0     0

errors: No known data errors

$ zpool list zhome
NAME    SIZE  ALLOC   FREE  CKPOINT  EXPANDSZ   FRAG    CAP  DEDUP  HEALTH  ALTROOT
zhome  7.27T  1.22T  6.04T        -         -     2%    16%  1.00x  ONLINE  -

$ zfs list -r zhome
NAME                         USED  AVAIL  REFER  MOUNTPOINT
zhome                       1.22T  5.81T    96K  /zhome
zhome/R                     1.21T  5.81T    88K  /zhome/R
zhome/R/home                1.21T  5.81T  1.21T  /usr/home
zhome/ROOT                  15.5G  5.81T    96K  /zhome/ROOT
zhome/ROOT/nextcloud        6.78G  5.81T  6.78G  /mnt/nextcloud
zhome/ROOT/vm               8.69G  5.81T    88K  /zhome/ROOT/vm
zhome/ROOT/vm/virtcurrency  8.69G  5.81T  8.69G  /zhome/ROOT/vm/virtcurrency

とりあえずホームディレクトリが置いてあるzhome/R/homeでdedupを有効にしてみる。

# zfs set dedup=skein zhome/R/home

dedup=onではなくdedup=skeinなのは、チェックサムアルゴリズムとしてSkeinを使いたいから。

dedupは標準でSHA-256を使うようになっているが、manを見る限りSkeinはSHA-256/SHA-512より安全かつ高速で、更にプール固有のソルトを用いるためハッシュ衝突攻撃にも強いらしい。「sha512は何からの理由で高速なskeinが使えないシステムで使う」とも書いてあるので、基本はskeinで良さそう。

その後、別プールにあるISOイメージやらインストーラやらが詰まってる493GBのフォルダを、dedup有効のプールにコピーした結果が以下。

$ zpool list zhome
NAME    SIZE  ALLOC   FREE  CKPOINT  EXPANDSZ   FRAG    CAP  DEDUP  HEALTH  ALTROOT
zhome  7.27T  1.64T  5.62T        -         -     3%    22%  1.11x  ONLINE  -

重複排除率が1.11xってのは……たぶん2.00xならdedupで実使用量が半分になったって事だろうから、(重複排除できたサイズ)=(1-(1/DEDUP))*(元のサイズ) なので48GBほど排除できた感じっすかね?

この時のメモリ使用量の変化は下図のとおり。

ARCサイズはloader.confvfs.zfs.arc_max=“20G”として20GBに制限している。dedup前はARCを20GBフルに使ってるのに対し、dedup後は15GBになっていることから、dedup用のハッシュキャッシュはARCから確保されるっぽい?

データ493GBでハッシュ5GBって冒頭の概算の2倍消費しとるやんけ!と思ったが、Skeinは512bitハッシュなので比率で考えたら見事に概算通りの結果となった。そう考えると、メモリ64GB程度ではdedupを使うにはまだ心許ない感じがするなぁ……(何というオチ)。ちなみに、将来dedupのメモリ消費量が削減される可能性があるっぽい。

まぁ、せっかくdedup有効にしてみたんだし、しばらく運用してみよう。NVMeなSSDも載ってるので、最悪そっちに大容量スワップ作れば何とかなるだろう。


(2020-01-06 追記)

dedup有効後、6日ほど経ったのでtopを見てみたら、ARCが20GBに戻ってた…。ARCからハッシュキャッシュから取られる訳ではなさそう?ちゃんと調べてみないと分かりませんな……。

last pid: 26323;  load averages:  0.21,  0.20,  0.17   up 71+13:01:17  22:29:52
51 processes:  1 running, 50 sleeping
CPU:  0.8% user,  0.0% nice,  0.3% system,  0.0% interrupt, 98.9% idle
Mem: 295M Active, 1465M Inact, 25G Wired, 35G Free
ARC: 20G Total, 11G MFU, 6802M MRU, 1530K Anon, 369M Header, 1446M Other
     17G Compressed, 24G Uncompressed, 1.43:1 Ratio
Swap:

参考サイト

Comments




blog/2019/2019-12-31.txt · 最終更新: 2020-01-06 13:33 by Decomo
CC Attribution-Noncommercial-Share Alike 4.0 International
www.chimeric.de Valid CSS Driven by DokuWiki do yourself a favour and use a real browser - get firefox!! Recent changes RSS feed Valid XHTML 1.0