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blog:2020:2020-03-06 [2021-03-04 14:13]
Decomo
blog:2020:2020-03-06 [2022-05-11 09:01] (現在)
Decomo
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 ====== いつのまにかZoLとOpenZFSが統合されてた&永続的L2ARCが来るっぽい ====== ====== いつのまにかZoLとOpenZFSが統合されてた&永続的L2ARCが来るっぽい ======
  
-<note>2020年12月1日、ZoLベースとなる[[2020-12-01|OpenZFS 2.0が無事にリリース]]された</note>+<WRAP info> 
 +2020年12月1日、ZoLベースとなる[[2020-12-01|OpenZFS 2.0が無事にリリース]]された 
 +</WRAP>
  
-ZFSのLinux向け実装であり今やZFS開発のメインストリームであるZFS on Linux (ZoL)が、いつの間にかOpenZFSと統合されていた。実しては、統合というよりOpenZFSがZoLベースで仕切り直され、ZoLがOpenZFSに名前を変えたという感じのようだ。+ZFSのLinux向け実装であり今やZFS開発のメインストリームであるZFS on Linux (ZoL)が、いつの間にかOpenZFSと統合されていた。実際のころ、統合というよりOpenZFSがZoLベースで仕切り直され、ZoLがOpenZFSに名前を変えたという感じのようだ。
  
 経緯はともかく、既にZoLのGitHubはOpenZFSのリポジトリへとリダイレクトされるようになっている。で、2020年、すなわち今年にはZoL 0.8をベースとしたOpenZFS 2.0がLinuxとFreeBSD向けにリリース見込みとなっている。この辺のロードマップは[[http://open-zfs.org/wiki/OpenZFS_Developer_Summit|OpenZFS Developer Summit]]での[[https://drive.google.com/file/d/197jS8_MWtfdW2LyvIFnH58uUasHuNszz|発表資料]](PDF)に詳しい。 経緯はともかく、既にZoLのGitHubはOpenZFSのリポジトリへとリダイレクトされるようになっている。で、2020年、すなわち今年にはZoL 0.8をベースとしたOpenZFS 2.0がLinuxとFreeBSD向けにリリース見込みとなっている。この辺のロードマップは[[http://open-zfs.org/wiki/OpenZFS_Developer_Summit|OpenZFS Developer Summit]]での[[https://drive.google.com/file/d/197jS8_MWtfdW2LyvIFnH58uUasHuNszz|発表資料]](PDF)に詳しい。
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 また、そう遠くない未来に永続的L2ARC (Persistent L2ARC。界隈ではpL2ARCと表記されている)が取り込まれるようだ。 また、そう遠くない未来に永続的L2ARC (Persistent L2ARC。界隈ではpL2ARCと表記されている)が取り込まれるようだ。
  
-ZFSerにはご存じのとおり、L2ARCはSSDなどの高速ストレージを使ったZFSの読み込みキャッシュの仕組みである。後から必要な時に有効化でき簡単便利な仕組みだけど、システムの再起動でキャッシュ内容が失われてしまう欠点がある。正確には、キャッシュデータはそのままストレージ上に残っているものの、メモリにあるキャッシュ管理データが消えてしまうため、現状のL2ARCは事実上の揮発性キャッシュとなっている。+ZFSerにはご存じのとおり、L2ARCはSSDなどの高速ストレージを使ったZFSの読み込みキャッシュの仕組みである。必要な時に後から有効化できたり、不要になったらいつでも無効化できたりと、簡単便利な仕組みだ、システムの再起動でキャッシュ内容が失われてしまう欠点がある。正確には、キャッシュデータはストレージ上に残っているものの、メインメモリキャッシュ管理データが消えてしまうため、現状のL2ARCは事実上の揮発性キャッシュとなっている。
  
-pL2ARCでは、その名前のとおりシステム再起動しても以前のキャッシュが維持されるようになる。ちなみに、L2ARCの管理データは無視するには大きサイズなので、あまり巨大なL2ARCを作るとメモリを圧迫し、L2じゃない方のARCが減るという本末転倒な事態に陥るので注意が必要。+pL2ARCでは、その名前のとおりシステム再起動しても以前のキャッシュが維持されるようになる。ちなみに、L2ARCの管理データは無視するには大きすぎるサイズる。あまり巨大なL2ARCを作ると管理データがメモリを圧迫し、L2じゃない方のARCが減るという本末転倒な事態に陥るので注意が必要。
  
-pL2ARCの構想自体は以前のOpenZFSのロードマップにもあり、2015年にillumos向け実装の移植が試みられていたようだが、結局実現はしなかった。ところが最近になって、これまたZoLパワーでもって急速に開発が進められている。現時点でOpenZFS 2.0リリース予定には組み込まれていないものの、既にプルリクが作られており近々masterに取り込まれそうな勢いである。Linuxパワーしゅごい……。+pL2ARCの構想自体はOpenZFSのロードマップにも存在していた。2015年にillumos向け実装の移植が試みられていたようだが、結局実現はしなかった。ところが最近になって、これまたZoLパワーでもって急速に開発が進められている。現時点でOpenZFS 2.0リリース予定には組み込まれていないものの、既にプルリクが作られており近々masterに取り込まれそうな勢いである。Linuxパワーしゅごい……。
  
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  • 最終更新: 2022-05-11 09:01
  • by Decomo