2005年06月12日
Macを使う理由
最近、更新が滞りがちなDecomoです。こういうときは、何かに取り憑かれたかの如く、一つのことに熱中しているので、ご勘弁を。自称、杉の枯れ葉人間なもので(杉の枯れ葉は一度火がつくと一気に燃え上がるがすぐに燃え尽きてしまう、という点を転用して、熱しやすく冷めやすい性格の究極型を表す)。
あんまりサボってばかりもいられないので、私がMacを使う理由なんぞを綴ってみたいと思います。
私がMacを使う理由、その大部分を占めるのは、何と言っても「便利」だからです。
確かにWindowsに比べれば、商用/非商用問わずソフトは圧倒的に少ないし情報も少ないので、何をするにも苦労はします。そこは否定はしません。しかし、それは全体的に見た場合であって、ごく限られた範囲で見ればさほど問題ではないことに気づきます。
例えば、PCを使って行うことの筆頭と言ったら、(まぁ人にもよるでしょうが)事務処理です。事務処理ソフトの筆頭と言ったら、MS Officeです。OfficeにはMac版もあり、Win版との互換性も高いので、事務処理に関してはMacでも、何ら問題なくできます。MacはOSの標準機能としてPDF出力をサポートしているので、様々な環境に於いての再現性という点で見れば、むしろMacの方が優れているとも言えます。
また、映像処理に関してはAdobe CreativeSuiteがありますから、こちらの心配も必要ありません。Macの方がカラーマネージメント機構がしっかりしている分、こちらもMacに分があるとも言えます。
ゲームソフトなんて皆無に近いですから、誘惑に負けてゲームに走るということができないので、そういう意味ではソフトが無いという点も便利かもしれません(笑)。
情報系の学生、少なくとも学校でUNIXを扱う学生にとっては、Macほど優れたプラットフォームは無いと思います。これは、現実に私が実感していることです。
UNIXを独習しようと思い、家のPCにLinuxなりFreeBSDを入れても、殆どの場合難しすぎて挫折してしまいます。UNIXとWindowsのデュアル環境にしても、結局のところWindowsしか使わなくなってしまいます。
UNIXにもXというGUIはあるわけですが、これはあくまでも「CUI在りき」の存在でしかないと、私個人的には思います。Xを導入したからと言って操作がWindows並みに簡単になるという訳ではなく、あくまでも基本はCUIによる操作です。
Macも今やUNIX系のOSとなっていますが、UIに関してはUNIX-Xの関係とは全く逆の考え方です。つまり、「GUI在りき」なのです。これはMacの基本理念であり、OS Xはその理念に「CUIで操作できれば、もっと便利になるかも」という考えを付け加え、具現化したOSと言えます。
この点が、非常に素晴らしいのです。
Terminalを使えば、学校で習ったUNIXの知識がそのまま使えますし、逆にMacで培ったUNIXの知識を学校のマシンに持ち込むこともできます。また、片やUNIXライクな作業をしつつ、片やWordでレポートを書くと言った、アクロバティックな使い方も簡単にできます。
個人的な使い方で言えば、iTunesで音楽を聴きながら、emacs+gpcでソフトウェア実習の課題が家にいながらにしてでき、またsshを使えば、その結果を学校のマシンにアップロードすることができるので、非常に便利です。勿論、Windowsでも学校のマシンにログインすれば同様のことは実現できますが、ローカルなマシンでコンパイル&実行できた方が、遥かに便利な訳で。また、学校のマシンのブラウザは、NN4で非常に使い勝手が悪いので、調べものをするにも家のMac(Firefox 1.0.4)に方が、効率がいい訳です。
私がMacに転向したのは、Windowsに嫌気がさしたので渋々、という感が否めませんが、いざ使ってみると非常に素晴らしいマシンであるということが分かりました。食わず嫌いは、本当に損だと思った次第です。
PCに費やせる予算が仮に20万円あったとしたら、その全額をWin機につぎ込むのではなく、12万円をWin機に、残りはMacにと言った具合に振り分けてみては如何でしょうか。最初はMacの操作に戸惑うと思いますが、慣れていけば非常に優れたマシンであるということが、分かると思います。