2005年07月29日
”行間を読む”CDプレーヤ - D-150
近所のハードオフに行ったら、SONYの古いポータブルCDプレーヤである、D-150がありました。とあるサイトで、D-88の音がなかなかいい、と書いてあったのを思い出し、迷わず購入。315円也(安っ!!
お値段からも分かる通りジャンク品で、当初は挙動がおかしかったのですが、駆動系のグリスアップで完治。今は機敏に動いております(液晶の表示がおかしかったりしますが、動作に支障はないので放置)。
肝心の音ですが、確かにこれはイイです。若干高音がキンキンしてますが、低音から高音までしっかりと出ており、内蔵のヘッドホン端子の出音も問題なしです。というか、ヘッドホン端子の駆動力が凄まじいです。32ΩのMDR-CD3000が、ボリューム最小でも程よい音量で鳴ってくれます。それゆえ、普通のイヤホン(16Ω)では、最小でもうるさいくらいです。これくらいの駆動力があるなら、600Ωという半端ないインピーダンスを誇る、HD650でも余裕で鳴らせてしまうのではないでしょうか。
おっと、話がちょっと脱線してしまいましたが、D-150の音は荒削りな音という印象です。ですが、それは決して悪い印象ではありません。よく、小説の行間を読むと言いますが、D-150の出音はまさにそれで、行間ならぬサンプル間からも信号を読み取り、それを音に変換しているような感じです。かと言って情報量が多いかと言えばそうでもなく、あくまでも「行間の情報」は補助的な音となり、実際に読み取れる情報に、程よい色をつけているという具合です。それゆえ、音の分離感は良好です。
最終的には、音の荒さと「行間の音」が相まって、非常に空気感を感じさせる音に仕上がっていると思います。録音状態がいいCDを再生すると、かなりご機嫌に鳴ってくれます。
D-150は、何事も見かけに騙されてはいけない、ということの好例だと思います。人間、どうしても値段が高い物や見た目がいい物、評判がいい物は「いい物」だと思いがちですが、もっとしっかりと本質を見なければなりませんね。まぁ、一番、自分に言い聞かせなければならないことだったりしますが(w
CD-Rもガシガシ読込んでくれますし、D-150は、SL-P1200共々、末永くつきあって行く事になりそうです。